実は1月の半ばから1ヶ月間フィリピンのセブ島に行ってたんだけど、なんだかんだ今回でセブ島に行くのは5回目くらいだったりする。
ということで、セブ島の現状に合わせて現時点で30歳の俺が今回の旅で何を思ったのか感想を共有したい。
この記事を読むことで得られる情報
- セブ島の現状とそれに対する感想が分かる
この記事の目次(クリックでジャンプ)
フィリピンセブ島の5度目の渡航目的
そもそも、なんで5回も同じ国に行ってるのかというと、去年結婚した奥さんの実家に行くため。ちなみに今回は7年ぶりの海外渡航。
今回は現地でのYouTube動画撮影を兼ねていたのもあって、これまでより色々な発見があった。
後、今回の渡航中のテーマは「現地民と同じ暮らしをする」っていうのは俺が勝手に決めたことなんだけど、記憶が鮮明な内に1ヶ月間のセブ滞在を経て俺が見たことと、それを通して思ったことについて書いていきたい。
フィリピン セブ島の物価は日本の約7割
まずは現状報告。物価から。
今回、渡航中の日比レートは1ペソ=2.6円。それを踏まえて今回現地民とほぼ同じ生活を1ヶ月間してみて感じたのは、フィリピンセブ島の物価は日本の約7割(体感)。
内訳はざっくりこんな感じ。
フィリピンセブ島の物価 日本と比較
- 交通費:4割
- 食品・サービス:7割
- 買い物:10割
ちなみにフィリピンは地域とか島によって言語が違えば文化も異なるちょっと特殊な国なんだけど、俺が滞在してたのはセブ島。だからこの記事の内容も主にはセブ島の話。そこんとこよろしく。
話を戻すけど、セブ島の物価は間違いなく上がってる。いや多分逆で「日本が貧乏化してる」ていう表現の方が正しいかも。
特に意外だったのは買い物の価格。モールとか大型スーパーで販売されてるものの価格は日本と変わらなかった。
かつてフィリピンは物価が安く、中流階級の日本人であってもちょっとした贅沢ができる国のイメージを持ってた人は多いと思うけど、それはすでに過去になりつつある。
フィリピンの貧困状況
とはいえ、フィリピンはまだ発展途上国。それもあってホームレスとかヤク中との遭遇は日常茶飯事だし、路上では今にも天使になりそうな人を目撃するのも珍しくない。
もちろんこういった人達は現地民の中でも少数派だけど、フィリピンでは下流階級の人達が多くを占めてるのが現実。ちなみにこれは俺の主観じゃなくてデータでも分かる。
フィリピンは世界の国別GDPランキングで190カ国中34位(参考)なんだけど、一人当たりのGDPランキングは128位(参考)。
つまり国としてはそこそこ潤ってるけど、個々では結構きちぃ生活を送ってる人がかなり多いてこと。
じゃあなんでこんな事になってるのかを俺が見聞きした情報を基にまとめたのが次の内容。
セブ島は交通インフラがオワテる
これはマジでどげんかするべきだと思うんだけど、セブ島の交通インフラは課題がありまくり。
具体的には鉄道・地下鉄が皆無で、車・バス・バイク全ての車両が路上に集中してる。しかも日本でいうところの高速道路的な道路も発展してない。
だから帰宅ラッシュ(月〜土の16~20時)は道路がプレイヤー数無限のマリカーみたいになる。
ちなみに日曜日は礼拝と家族の時間だから路上からプレイヤーが激減する。
ちなみに交通インフラの未発達が貧困にどう影響するのかというと物流が最適化できない。つまり産業の発展が遅れる。
加えてフィリピンはマニラとかセブ市みたいに都市部は急激な経済成長と同時に人口集中が進んでいる一方、教育制度が整っていないから仕事に就けない人も多く都市部の労働力が余ってるのが現状。
教育制度が整ってないというのはどういうことか分かりやすい例を挙げると、学校の先生が気分で自分のクラスをサボるらしい。これは実際にサボられた本人から聞いた話し。
自然災害が多い
これはどうしようもないんだけど、フィリピンは世界で一番自然災害が多い国なんだ(参考)。具体的には地震、洪水、台風。
ちなみに2021年12月にセブ島を襲った台風は生活インフラをことごとくぶち壊したらしく、奥さんの実家があるエリアでは停電が3ヶ月間も続いたらしい。
ゲームの世界でも愛情込めて作った村に、不意な自然災害が高頻度で発生すれば村の発展は滞るし、やってらんねぇぜってなる。
言語と教育の問題
これは俺の主観混じりの話なんだけど、フィリピンの貧困は言語と教育事情が絡んでる。
ちなみにこの内容はちと退屈だから興味がない人は次の章に進んでもらった方が良き。
インターネットが「知の共有」を加速させたのは言うまでもないけど、そもそも「知の共有」の意味をググってみると、それは「知識とか経験が他人に共有されること」らしい。
高収入所得者の高学歴率が高いということは、教育の質と貧困率は相関する。
そこで俺が思う知の共有に関連する要素は下記。
- 特定言語の話者絶対数
- 高度に言葉を使える人の割合
- インターネットの普及率
人数が多くて高度教育を受けている人の割合が多く、そんな人たちの知識がネット上で共有されている世界と、教育環境が整ってなくネットもろくに繋がらない世界では、前者の方が知の共有が盛ん且つ経済活動も活発になるのは簡単に想像できる。あくまでも例え。
じゃあ先述した3項目をセブ島の現状に置き換えると下記。
セブ島の第1言語の話者数は世界59位
同じ意味の言葉を日本語と英語でそれぞれ検索してみると英語の検索結果数の方が多いのと同じ様に、特定言語の話者の絶対数は共有される情報数に比例する。
そこでフィリピンセブ島の言語事情と、比較対象として世界の言語事情をまとめたのが下記。(参考)
フィリピン セブ島の言語事情 | 世界で話者数の多い言語 | ||
言語 | 話者数 | 言語 | 話者数 |
第1言語:タガログ語 | 2,300万人 | 英語 | 11億人 |
第2言語:英語 | 詳細後述 | ヒンディー語 | 6.1億人 |
第3言語:セブアノ語 | 1,500万人 | スペイン語 | 5.3億人 |
つまり何が言いたいことはセブ島の第1言語(タガログ語)の話者数は多くないということ。後、複数言語の習得は第1言語の洗練度を阻害する。
セブ島で一定水準レベル以上の英語が話せる人は少数派
「でもセブ島の第2言語は英語じゃんて」思ってる人に向けての話。
確かにセブ島を含むフィリピン全土の第2言語は英語。だから英語が話せれば旅先で苦労することはほぼない。
でも日常会話レベルの英語と知の共有レベルの英語は別物。
これは日本語でいうところの、学生とかボケ始めの老人が話すその場の雰囲気とノリで展開される会話と、書籍とかビジネスシーンの様に明確かつ精度の高い会話が全くの別物なのをイメージすると分かりやすいはず。
じゃあセブ島民全員が高精度且つ明確な英語を話すのかと言うと違う。
実際に今回1ヶ月間のセブ島滞在中に現地民と関わる中で気づいた事は下記。
- 田舎在住民には英語が全く通じない(学校で教育を受けてないから)
- 路上に多数ある小売店で働いているスタッフ、交通機関の運転手には極簡単な英語しか通じない
つまり「セブ島語学留学」が作り出した"セブ=英語が通じる島"ってのはあくまでも英語が全く話せない人を対象にした半ば観光客向けのブランディングであって、実態は違う。
話を戻すと、フィリピンでは確かに英語は通じるけど一定水準レベル以上で英語を操れる人はかなり少ない。
ちなみに言葉の習得度は思考レベルに直結するから、教育を受けていない人の伝達力が高い可能性は極めて低い。
インターネットの普及率は60%
最後はインターネットの普及率。フィリピンのネット普及率は2024時点で約60%。(参考)
ちなみに日本は90%。(参考)
ちなみにフィリピンのモバイル回線環境はちょっと特殊。
外出時は電話番号同士のメッセージでのやり取りが主で、外でモバイル回線を使ってネットを使う人はそんなに多くない。というのもモバイル回線契約は現地民の給料に比較して高額なんだ。
後、先述した様にフィリピンは自然災害でインフラがすぐにボコられるから停電でネットが数日使えないとかはあるある。
つまりフィリピンの言語事情とネット普及率を考慮すると国民間の知の共有にはまだまだ余地があると思ってる。
もちろん「知の共有」なんて指標化できないから、言語事情とネット普及率が貧困率と関係してる因果関係を証明することはできないけど、それぞれに相関関係はありそう。
こんな感じのことを書くと「お前ごときが何を上から語ってんだよ」って言われそう。
そんな時外見では「すいません」感を演出しつつ、内面は「文章読めてる?」って相手に伝わらないようにする。でもそれが伝わっちまうんだなこれが。
フィリピン セブ島での生き方
ちょっと退屈な話が続いたからシンプルな内容に戻してセブ島で出費を抑えて生活する方法について解説したい。
セブ島では基本的に都市部であればどこでもネットは使えるし、タクシーは簡単に捕まるから移動には困らないし、食い物も美味いところはたくさんある。つまり金で解決できることは多い。でも、場合によっては財布の紐を締めたい時もあるはず。
そんな人に向けてセブ島で出費を抑える方法は下記。
- 移動はバス or ジプニー
- 食事はカレンデリア
- 風邪 or 食中毒になった時の対処法
移動はバス or ジプニー
さっきも書いたけど、セブ島ではタクシーがそこら中を走ってる。価格は日本の6分の1程度。
でも、さらに安く移動する方法がある。それがバスもしくはジプニー。稼働区間内(約10キロ圏内)なら25ペソ(70円)で移動可能。ジプニーってのはトラックを改造した乗り合いバス見たいな車両。(写真上)
1つ注意が必要なのはバス・ジプニーは帰宅ラッシュ時、乗車率100%超え確定だから体力的、精神的覚悟が必要。
運が悪いとスリに会うこともある。ちなみに俺は昔ジプニーでスラれた経験がある。
食事はカレンデリアで1食300円以下
次は飯。セブ島は観光ビジネスが主要産業だから世界各国の飯がいろんな所で食えるけど安くはない。
そこで食費を抑えつつ、食事を済ませたかったら「カレンデリア」がおすすめ。カレンデリアってのは大衆食堂という意味で日本のコンビニの比じゃないくらいそこら中にある。
1食100ペソ(265円)程度で十分な量食える。
風邪 or 食中毒は現地の薬局で対処
でもそのカレンデリアの中には衛生状況がお世辞にも良いとは言えない所があったり、セブ島は常夏だけどモール内は冷房が15度くらいに設定してあったりする。
そんな環境で生活してたら風邪とか食中毒に罹っても不思議じゃない。
実際俺は今回の1ヶ月の旅の中で食中毒と謎の風邪を患って丸5日間寝込んだ。
もちろん病院に行けば高額を請求される。でもただの風邪とか食中毒で病院に行くとか腰抜け。
そんな時は現地の薬局で治療薬を購入するのがおすすめ。薬局はGoogleマップで「pharmacy」で検索すればそこら中にある。
ちなみに俺が風邪と食中毒を罹った時に助けられた薬は下記にまとめてるから参考にしてほしい。
【フィリピン セブ】1ヶ月旅行の持ち物と必要なかった物【荷物1つ】
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ここまでがセブ島の現状について。ここからは俺の感想。
海外旅行に日本での生活を俯瞰する
今回の海外旅行は日常生活で無駄なものを洗い出すいい機会だった。と帰国便の中で思った。
というのも海外旅行は持っていくものが制限される上に、ネットが使えない瞬間があったり、日本にいる時とは全く違う環境にいるのもあって、日本にいる時の日常生活を俯瞰するいい機会だった。
何かで行き詰まってる時、全く別のことをしていてふと閃いた事で問題が解決した経験は誰にでもあると思うんだけど、今回の旅は日本にいる時の自分の時間の使い方と、仕事の進め方に関して俯瞰する瞬間が多々あった。
体力の有無は人生の充実度に影響する
後、体力はマジで大事。
そもそも旅行には移動がつきもの。体力が無い人は移動でくたばるから体力がある人と比べて相対的に旅の充実度が下がるのは当然。
ちなみに俺は今年31歳を迎える。つまり今後何もしなければ肉体の衰えは確定。
後、旅行に限らず体力の有無は日常生活にも影響する。つまりここ最近、月に2~3回しか運動できてないのは真面目にどげんかせんといかん。
会話中の表情は旅の思い出を左右する
これは今回身に沁みて感じたことなんだけど、海外での会話中の表情作りはかなり大事。
というのも人の第一印象は外見と話し方でほぼ全てが決まる。それは海外でも同じ。でも海外ではそもそもお互いの人種が違うから外見より話し方が与える第一印象の割合が大きい。
特にフィリピンは店員と客であっても対等だから、無愛想な話し方だとまともに取り合ってもらえないことすらある。俺は過去にそんな事が何度かあった。
特に日本人は客が店員に愛想良く話す文化がないから、海外だとトラブルになりやすかったりする。
別に自分が普段やったことのない笑顔を作る必要はないけど、眉毛を上げて話すだけでも相手に与える印象は変わる。ちなみに旅先での会話は旅の思い出を左右する。
外に出ない限り新たな発見はない
そりゃ、常に引きこもって記事執筆と動画編集しかしてない奴が久しぶりに海外に行けば新たな発見だらけなのは当たり前。
問題はその気づきを今後どう活かすかなんだけど、今の俺が積極的に取り入れるべき習慣は「人に会うこと」と「読書」な気がした。もちろんこの2つは俺に限った話だけど、要は同じことの繰り返しだけだと新たな発見はないよねって話。
人と会って得る情報は、自分には発想もしない考えがあったりするから思考の偏りを緩やかにできるし、他人から情報を引き出すには自分の会話力も試されるから結果的に自分を俯瞰できる。
後は読書。そういえば最近の俺は「気になる本があれば、時間がある時にYouTubeでまとめ動画を見ればいい」という口実で結果的に本には全く触れてない生活を送ってた。
じゃあそもそも普段の俺は仕事以外の時間で何をしてるのかを振りかえって見ると、YouTubeとかXで一瞬の快楽を満たすどうでもいい情報に触れてる時間が長いことに気づいた。
でも読書を習慣化すれば情報収集もできてSNSで不毛な時間を過ごす割合も減らせる。
ということで今回は、俺が1ヶ月間フィリピンのセブ島に滞在中見たことと、それを踏まえて感じたことについてまとめた。
冒頭にも書いた様に今回の旅のテーマは「現地民と同じ暮らしをする」だったけど、次回はちょっと違ったことに挑戦する予定。次の海外渡航の予定は未定だけど、またその時に報告する。
ちなみに、このブログでは「健康管理ガジェット」と「薄毛治療」について取り扱っていて、それぞれはカテゴリページでまとめています。(➡️健康管理ガジェット)(➡️薄毛改善)
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