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コラム・失敗話

物件退去時オーナーと揉めた話。1Kの退去費用相場と不当請求の対応方法

新潟から岡山の限界集落に引っ越してきてちょうど2週間が経過し、新環境にもだいぶ慣れてきた。

今回で人生5回目の引っ越しということで28歳独身男の割には引っ越し回数が多めなんだけど、今回の引っ越しは退去時に退去費用絡みのトラブルがあった。

ということで今回は退去時にかかる費用と、もし不当な請求をされた時の対処の仕方について解説する。

この記事を読むことで得られる情報

退去時にかかる費用の相場と不当な請求をされた時の対処の仕方が分かる

退去時オーナーと揉めた話(オーナーとのメールスクショ付き)

自分は今年で1人暮らし歴ちょうど10年目を迎え、今月に行った引っ越しが人生5回目となる。

前回の引っ越しが2021年10月で今回の引っ越しまで1年も経過していないのもあり、引っ越し準備も要領よく進めることができていた。

退去日の8月31日当日、引っ越し業社が朝一8:30のスケジュールで荷出し業務を開始し、約90分かけて荷出し完了。そのあとすぐ物件のオーナーと管理会社の人と合流し退去に関する諸々の話を15分ほど行い立ち会い完了。

一応話しておくと、立ち会いでは物件のオーナーから下記の話を受ける

  • オーナーと管理会社の人が物件中を見て周り、物件内の設備に破損がないか確認
  • 光熱費、インターネットの解約忘れがないか
  • 賃貸の上で困ったことがなかったかのヒアリング

で最後に原状回復とクリーニング費用に関しては詳細を計算して後日請求内容を送りますとの話があり完了。

それから約1週間後、原状回復とクリーニング費用の見積もりが届き、内容を確認したところ、記載金額の一部間違いと1年しか住んでいない物件の割には金額が高いと思い詳細を確認するメールを送ったものに管理会社から届いた返答内容が下記。

メール内容

お世話になっております。

敷金精算書に関しましてご指摘をいただきありがとうございます。

各ご質問箇所を下記にご回答させていただきます。

▼「A.預かり敷金」と「B.1年未満解約違約金」について

こちらそれぞれ57,000円と記載がございますが、家賃1ヶ月分の他に含まれている金額はございますでしょうか。

→わたしの方で敷金の打ち間違いをしておりました。

〇〇様のご指摘通り、敷金48,000円と解約違約金48,000円となります。

大変申し訳ございませんでした。

▼修繕費について

・浴室カビ コーキング打ち替え(一部)

"一部"打ち替えとのことでございますが、修繕箇所の長さはどれくらいでしょうか。

コーキング打ち替えの費用に関しましては材料単価費用のほかに作業人件費用、出張費用、現場監督費用等が発生して参りますので材料単価費用のみの金額では修繕ができません。

貸主にご相談したところ9,000円+税のご負担でも良いとのご回答でしたので、再度添付させていただきました精算書にてお支払いをお願い申しあげます。

(貸主負担9,000円+税、借主負担9,000円+税となります)

また、今回カビの発生がなければ打ち替え修繕しなくても良い(貸主も9,000円+税の負担しなくても良い)状態でしたのもご理解ください。

※また上記修繕とは別箇所となりますが、脱衣所スライドドアの下の削れ(5,000円+税)も本来ですと借主負担となる修繕でしたが、借主の負担金額が増えて為、貸主負担で良いと貸主様のご意向で敷金精算書には含ませていただいておりません。

・ハウスクリーニング

こちら具体的にどのような作業が含まれておりますでしょうか。

  1. 各所 掃き掃除+掃除機でのゴミ取り
  2. キッチン 換気扇 簡易清掃
  3. 浴室 洗剤での洗浄
  4. トイレ 洗剤での洗浄
  5.  シンクの清掃
  6. 各所 床 ワックス掛け
  7. 各所 雑巾での拭き取り清掃
  8. 排水や便器のラップ取付 

クリーニング費用には、作業人件費用、出張費用、現場監督費用が含まれます。

ハウスクリーニングの内容は上記となります。

以上、となります。

よろしくお願いいたします。

実はこの担当者は退去月の家賃支払いに伴う連絡の時にも間違った認識のままメールを送ってくるといったことがあったので色々と心配はしていた。

金額A、Bと、浴室のコーキング打ち替えの金額変更に関しては良いとして、修繕費とハウスクリーニングに現場監督が必要な理由が全く分からない。ということで下記の内容を送信。

メール内容

お世話になっております。

負担金に関しまして指定の口座に振り込みをいたしました。ご確認をお願いいたします。

何度も大変恐縮ではありますが、9/9にお送りいただいた内容を再読し1点気になる部分がございます。

今回の修繕費とハウスクリーニング費用に伴う金額の中に「現場監督費用」とございます。

今回は修繕とクリーニングであり作業内容に関しては大掛かりなものでは無いと認識しており、その中での現場監督の必要性があることに理解ができない状態でございます。

そこで過去の判例について調べたところ、退去時の修繕費に伴う裁判で現場監督費用については必要性が認められなかったとの事例がございます。(2-2裁判例参例:https://www.otc.or.jp/page/mmg/m1912_2.html

また私がこれまで賃貸を行ってきた中で〇〇様は3つ目の物件なのですが、退去に伴う費用が少々高い傾向にあります。

退去から日数が経過しているのと、元々私が9/12に振り込むとお伝えしておりましたため負担金に関しては既に振り込んでおりますが、今回の内容についてご確認いただき、それぞれの金額に関する現場監督費用の内訳を提示いただいた上で、現場監督費用の返金をご検討できますでしょうか。

お手数をお掛け致しますがよろしくお願いいたします。

自分が逆の立場でメールを受信したら絶対に関わりたくない客。しかし不当な内容のものにお金を払うことはできないという自分の忍道を曲げるわけにはいかない。

3日後返ってきた内容が下記。

メール内容

お世話になっております。

ご返信が遅くなり大変申し訳ございません。

弊社での修繕業務はどの作業も外注をさせていただいている為、ハウスメーカーなどと同じような仕組みの会社となっております。

オーナー様から直接職人へ依頼をするのであれば、もう少しお安くなるところもあるかと思われますが、ハウスメーカーなどですとそこに会社利益を乗せる形となります。

また25,000円+税の金額内で内訳があるわけではありません。

こういった内容も費用内でしっかり見させて頂いていますとお伝えしたく、私のご説明不足で誤解を招いたようで申し訳ございませんでした。

また、この度の修繕依頼に関しましてはオーナー様からご信頼をいただき金額が少し高くても弊社を選んで修繕依頼をいただいております。

契約書内の特約事項(4)にも記載があります通り甲指定の専門業者により修繕に入らせていただくご契約をしていただいております。

よろしくお願いいたします。

いろいろと気になる部分はあるものの、これ以上は時間の無駄と判断しやりとりはここで終了。浴室のコーキング打ち替え額の値下げはできたので良いとする。

ちなみに自分が今回の退去費用についてなぜここまで食い下がったのかというと、過去4回の引っ越しと比較して今回は1年未満の賃貸だったにも関わらずここまでの修繕費を請求されたことはなかったのと、修繕費の中に現場監督の金額が含まれているのは完全におかしいというのが理由。

今回のやりとりを通して伝えたいこととしては下記の3つ。

修繕費は値段交渉できる

交渉といっても相場ベースにで金額の調整を行うのは当たり前。主観で判断し安くしろというのは良くない。

今回の場合は「浴室のコーキング打ち替え(一部)」値下げ交渉の対象だったんだけど、作業にかかる金額の相場を調べてみたところ900円/m(施工費用込)が一般的らしい。実際の作業箇所について立ち会いの時に現場で確認をした記憶だと多く見積もっても修繕の対象になりそうな箇所は3mほどだった。

となると作業にかかる費用は3000円ほどに着地する。それに対し当初の請求金額は12,000円。いくら商売とはいえ、単価に対して利益を上乗せしすぎということで下記の内容をもとに金額調整を行った。

メール内容

▼修繕費について
・浴室カビ コーキング打ち替え(一部)
こちら"一部"打ち替えとのことでございますが、修繕箇所の長さはどれくらいでしょうか。

該当修繕内容の相場を調べたところ1m辺り800-900円で行うことが可能のようで、新しく付け直してから5年程は使える様でございます。そのため、900円/mベースで計算をすると14mの修繕が必要になるかと存じます。
今回の打ち替え対象部分が、私が入居をしていた1年未満の期間に付け替えが必要な状態まで劣化したことは少々考え辛いと考えております。

お手数をおかけし大変恐縮ではございますが、私が当物件を借りる前と現在の状況を比較したものを元に修繕箇所の長さをお伝えいただけますでしょうか。

 

不明確な箇所は明確になるまで説明をしてもらう

退去時、退去する側は身の回りの整理とかでいろいろとバタつく。管理業者はそういった状況を見越して通常より高い料金を請求している可能性がある。商売だからそのような考えになるのは理解できるし自分が逆の立場でもそうすると思う。

でも、修繕費とハウスクリーニングに現場監督が必要なのはどう考えてもおかしい。ということで詳細の説明を依頼した。

引っ越しに限らず、お金を請求する側が相手の無知さを逆手にとって不当な金額をもらおうとするのは日常茶飯事なんだけど、今回の様にまとまったお金を払うときは内訳までちゃんと理解しておきたい。そういう癖をつけておいた方が損する確率を減らす頃ができるはず。

 

お金に関わるやりとりはメールで行う

これは前職で学んだことなんだけど、お金のやりとりが発生する時は証拠を残すために文面でやりとりをした方がいい。

ビジネスにおいて言った言わなかったという状況が発生することはそんなに珍しくなくて最悪の場合自分が損をする方向に話を持っていかれる時がある。そんな状況は避けたいということでエビデンス残しの悪魔に取り憑かれた。

これを書いていて思い出したんだけど、自分は普段から何かの契約をする際、電話でやりとりを行った時はNotionでメモを残していて、1年前新潟に引っ越した際、インターネット開設に伴う工事費用19,000円の説明を事前に受けていない状態で請求されたことがあって、それを回線業者に指摘したところ業者の不手際ということで19,000円を払わなくて済んだということがあった。

 

退去費用の相場

やっと本題。

退去時にかかる費用は「1,000円 ~ 1,500円 / 1平方メートル」で相場を計算することができる。

つまり1K8畳の場合、クローゼット、キッチン、風呂、トイレを含めてざっくり16畳あると仮定すると、29平方メートルになる。1平方メートル辺りの金額は地価が高い都会を想定し1,500円で計算すると「43,500円」となる。

と言っても退去にかかる費用は物件、入居時の契約内容によって大きく左右されるのはあくまでも目安程度として考えておいた方が良い。

 

退去費用の内訳

退去にかかる費用は大きく分けて内訳が2つ。

  • 原状回復費用
  • ハウスクリーニング代

原状回復費用

入居時と同じ状況に回復させるためにかかる費用のこと。

退去時、借主と貸主が費用に関してトラブルになることは結構あって、それらを避けるために国土交通省が作成した「原状回復ガイドライン」を基に借主と貸主の負担区分を定めている。

>> 原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

いろいろ書いてあるけど大まかにいうと「経過劣化が原因で汚れた部分、壊れた部分は大家が負担するけど、自分が汚した、壊した部分は自己負担してね」という内容。

具体的に例を挙げると下記

【自分で負担する範囲】
  • 床、畳、壁の傷や汚れ
  • 喫煙による壁の変色や焦げ跡
  • ドアや引き戸の傷や破損
  • 水漏れが原因での腐食
【大家が負担する範囲】
  • 大型家具をおいたことによる床のヘコみ
  • 家電配置による壁の変色
  • 床、畳の日焼け
  • 壁に開いた画鋲の穴

画鋲の穴が大家負担なのは意外なんだけど、先述したガイドラインの19ページにも明記されているので退去時に穴隠しのためのティッシュ詰め作業をしなくて済む。

ハウスクリーニング代

 

文字通り物件内を綺麗にするための費用。これは入居時にかわす契約書の特約事項に記載されていることが多い。

 

退去費用は敷金の有無で変わる

まず敷金の定義は「借主の契約上の債務(家賃の支払いや原状回復費用等)を担保する目的で貸主に預けておく金銭」。

入居時に敷金を払うかどうかは物件によるんだけど、敷金を払っている場合、退去費用は敷金から相殺される仕組みになっていて足りない金額を追加で払う仕組み。

敷金が退去費用を上回っている場合はもちろん差分が返金される。

 

退去直前に知っておきたいこと

先述した様に、基本的に自分で汚した部分、壊した部分は自分で払う必要があるんだけど、後述する2つを知っておくと退去時に無駄なコストをかけずに済む。

 

荷出し前に部屋の写真を撮っておく(特に部屋の入り口周り)

荷出しを業者に頼む時、作業員が壁に傷をつけてしまうことがある。

その場合は引っ越し業者に修繕費の請求ができるので、万が一のことに備えて荷物を運ぶときに傷ができる可能性がある部屋の入り口周辺の写真もしくは動画を撮っておいた方がいい。

 

過剰な掃除は時間の無駄

退去費用を抑えようとして自分で掃除をする発想になるのは理解できるんだけど、クリーニングは業者が専用の器具を使って行うので、素人が掃除程度に行う作業ではクリーニング代削減には直結しないケースが多い。

掃除にかける労力、時間のことを考えれば、荷出しをした状態で退去した方がコスパがいい。

 

バイクのガソリンを抜くのに苦労した話

最後に今回の引っ越しでバイクのガソリンを抜くときに困った話。

引っ越し業者にバイクの運送を依頼する時は万一の事故を防ぐためにバイクのガソリンタンクを空にしておく必要がある。運送前にガソリンタンクが空になっているか確認される。

抜いたガソリンはガソリンスタンドが引き取ってくれるんだけど、問題はガソリンをどう抜くか。

方法は2つあってバイク屋に持って行くか給油ポンプを使って自分で抜くか。1年前の引っ越しの時は9月末だったこともあってスーパーに給油ポンプが売っていたんだけど、8月だとスーパー、薬局、コンビニ、ドンキどこを探しても給油ポンプが見つからない。真夏に灯油を使うやつなんていないし当たり前。

あわせて自分家の周りにはホームセンターも無く、ガソリン抜きに不親切な町やなとか意味不明な愚痴をこぼしつつ、小学校の理科の授業で習ったサイフォンの原理を使ってガソリンを抜くしかないと思ってホースを買うために近くのCan Doに行ったところ、なんと給油ポンプを発見。

多分たまたま運がよかっただけかもしれないけど、百均の品添え具合には驚いた。

 

ということで今回は自分の経験を基に退去費用の相場と不当な請求を受けたときの交渉の仕方についてまとめた。

引っ越し関連で引っ越しを安く済ませる方法について別の記事にまとめているのであわせて読んでもらえると嬉しい。

 

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  • この記事を書いた人

Yasu

南国宮崎出身。2022.7に会社を辞めて現ブロガー兼Youtuber。好きなもの:刺身盛合わせ、格闘技。嫌いなもの:八方美人。筋トレ、睡眠、ダイエットで生活をアップデートする情報を発信中 詳細な自己紹介 →【トルマンブログ自己紹介】 不器用なりに下した決断。

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