AGAクリニックの処方薬の価格値下げに伴い、ここ最近AGA関連のトンデモ情報を目にする頻度が増えた。
「ミノキシジル"外"用薬で薄毛が治る」とか「頭皮マッサージで薄毛が治るとか」。良くない。良くない。
ということで今回はこれから薄毛治療を始める人の時間とお金、最終的には毛髪を死守するべく、世の中に蔓延する薄毛治療の"嘘"の晒し上げと訂正を行いたい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
薄毛治療の正しくない情報
早速なんだけど、ここ最近よく目にする薄毛治療の正しくない情報は下記の8つ。
- 帽子、ヘルメットの長時間着用で薄毛悪化
- ヘアケアシャンプーで薄毛改善
- 頭皮マッサージで薄毛改善
- サプリで薄毛改善
- 湯シャンで薄毛改善
- ストレスが原因で薄毛が悪化
- 生活習慣(睡眠、食事、運動、喫煙、飲酒)の見直しで薄毛改善
- ミノキシジル外用薬で薄毛改善
秒でトンデモ判定できるもののあれば、これ違うの?ってのもある。
ということで今回はこれらがどう間違っているのかを解説する。
【結論】薄毛の原因は遺伝
本題に入る前にそもそも薄毛になる原因は何なのって話なんだけど、結論遺伝。
薄毛発症のメカニズムを簡単にまとめたのは下記。
- テストステロンが5αリダクターゼによってDHTに変換
- DHTがヘアサイクルを短縮化
- 薄毛進行
ちょっとややこしいけど、某アニメに例えるなら元々壁の中(毛根)で暮らしていた人間(テストステロン)が巨人の骨髄液(5αリダクターゼ)によって巨人化(DHT化)して壁の中をした結果、壁の中で暮らす人々(髪の毛)が減るという話。伝われ。
つまり薄毛を進行させる根本的な原因は睡眠不足でもなければ喫煙習慣でもない。5αリダクターゼの活性。じゃあその5αリダクターゼの活性度はどう決まるのかというとほぼ「遺伝」。
もっと言うと5αリダクターゼの活性が高まるのが20歳を超えたくらいから。俺みたいに早いと20代で薄毛を発症するのはそれが理由。
AGAの嘘を3つにグループ分け
ここからが本題。先述したAGAの嘘8つを下記の3グループに分けて解説する。
- 都市伝説系
- 実は正しくない系
- 嘘ではないけど正しくない系
ちなみにここからの内容はこれまでに受けてきたAGAクリニックのカウンセリングでの解答を元に解説する。
AGAの嘘:都市伝説系
まず最初は都市伝説系。該当するのは5つ。
- 帽子、ヘルメットの長時間着用で薄毛悪化
- ヘアケアシャンプーで薄毛改善
- 頭皮マッサージで薄毛改善
- サプリで薄毛改善
- 湯シャンで薄毛改善
これらを都市伝説系として括ったのは、科学的根拠が皆無だから。
ちなみに俺の薄毛関連の動画に「俺は〇〇をして薄毛が改善しました」系のコメントがよく寄せられるんだけど、ほぼ半分が都市伝説系。
それぞれ解説する。
帽子、ヘルメット長時間着用で薄毛悪化
多分聞いたことがある人は多いと思うけど、完全に嘘の情報。帽子を長時間被っても5αリダクターゼには何の影響もない。
一般人より長時間帽子を被ってそうなスポーツ選手だったり、現場作業員の毛髪量が全てを物語ってる。
こういったことを書くと「彼らはたまたまでしょ」って思うかもしれないけど、その反論がすでに矛盾してる。
ヘアケアシャンプーで薄毛改善
これも嘘。そもそもシャンプーには薄毛を阻止する成分は入ってない。
とは言ってもシャンプーに良し悪しはある。簡単に言うと洗浄力の強力過ぎるシャンプーは頭皮への刺激が強いからNG。
詳しい解説は下記。
【薄毛対策】シャンプーの正しい選び方とおすすめ2選【成分だけ見ろ】
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頭皮マッサージで薄毛改善
よく聞くのは「頭皮の血行促進が発毛を手助けするから」って話。これも科学的根拠皆無。
さっきもいった通り薄毛発祥の原因は5αリダクターゼとDHT。血行は関係ない。
サプリで薄毛改善
まずサプリで病気は治らない。そう、AGAは男性型脱毛症という病気なんだ。
病気は「薬」を使って治療を行う一方、「サプリ」は健康維持とか栄養補助を目的としていて薬とは明確に区分けされてる。
つまり、サプリでAGAは治らない。
ちなみに26歳で薄毛を発祥した当時の俺は頭皮マッサージとサプリの摂取で薄毛が治ると信じて半年間継続したけど何の変化も無かった。
湯シャンで薄毛改善
これは俺自身が過去の動画で「シャンプーが薄毛を悪化させる」類の発信をしてたんだけど、訂正する。嘘をついてゴメンなさい。
でも湯シャンは実際にやってみると髪の毛にハリが出て髪が増えたような感覚になる。でも厳密には皮脂が残ってキューティクル(毛髪表面の半透明の鱗のような組織)が開いた状態になっているだけで髪が太くなっている訳ではない。つまり湯シャンを続けても髪の毛は太くならない。
ということでここまでが「AGAの嘘:都市伝説系」の話。
AGAの嘘:実は正しくない系
次、「実は正しくない系」は下記2つ。
- ストレスが原因で薄毛が悪化
- 生活習慣(睡眠、食事、運動、喫煙、飲酒)の見直しで薄毛改善
これらを都市伝説系と区分けしたのは、ストレスと生活習慣の悪化は薄毛進行の"要因"になりうるから。"原因"ではない。
薄毛の原因は先述した通り5αリダクターゼの活性。繰り返しになるけど薄毛は遺伝。
つまりストレスと生活習慣を見直したところで薄毛改善の可能性は極めて低い。
ということは「ストレスと生活習慣を改めれば薄毛は治ります」は正しくない。
AGAの嘘:嘘ではないけど正しくない系
最後は「ミノキシジル外用薬で薄毛改善」。
まず誤解が無いように最初に書いておく。「ミノキシジル外用薬で発毛する」は本当。
この話を上げる時によく引用される「日本皮膚科学会ガイドライン」にも確かにその記載があるし、俺が薄毛治療を始めた最初の半年間ミノキシジル外用薬を使った時も、"極々僅か"な改善はあった。
でも実際に使ったことがある人なら分かるけど、ミノキシジル外用薬で他人が見て分かるレベルで薄毛を治療をするのはほぼ不可能。
理由は2つ。
- AGAクリニックでの治療の主流は内服薬
- 外用薬だけを使った治療症例が無い
ちなみに、以前オンラインカウンセリング中に医師にこの件について聞いた時、「ミノキシジル外用薬で期待できるのは顕微鏡で見た時に違いを判断できる程度」と教えてもらったことがある。
当然薄毛で悩む側からすれば顕微鏡云々じゃ無くて人の目でどう見えるかが問題。
当然外れ値はあると思うけど、「ミノキシジル外用薬で薄毛が治る」は嘘では無いけど正しくない。
コンプレックスに漬け込む偽情報
という事で、ここまではAGAにまつわる嘘とそれらの真実についてまとめた。
書いていて思ったけど、今回「嘘」として取り上げた情報は、ダイエット関連でいうところの「〇〇するだけで激痩せ」系の情報と類似してる。
これらの情報は人のコンプレックスに漬け込んで視聴数を獲得してるだけでマジ悪質。
ダイエットはいつでも始められるし失敗しても良いけど、AGAは病気。しかも進行するほど治療の難易度が上がる。嘘の情報に騙されてる場合じゃない。
薄毛を治す唯一の方法
じゃどうすればいいのって話なんだけど、結論内服薬1択。これは現在AGAクリニックで受けることができる治療の選択肢を見れば明確。
厳密には先述したミノキシジル外用薬だったり、頭皮注射もあるけど、ミノキシジル外用薬は大幅な発毛効果を期待できないし、後者は価格的問題で治療継続が困難。
という事で薄毛で悩んでるなら早期に内服薬での治療を検討するのがおすすめ。
ちなみに内服薬の価格は月額2,000円前後で治療を受けれる所が多い。
AGAクリニックの選び方は下記記事で解説しているから参考にしてほしい。
最新版【AGAクリニック おすすめ】22社比較【価格比較表付き】
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ということでこの記事が今後の薄毛治療の参考になれれば嬉しい。
ちなみに、このブログでは「健康ネタ」と「薄毛治療」について取り扱っていて、それぞれはカテゴリページでまとめています。(➡︎健康ネタ)(➡︎薄毛改善)