近年、スマホの進化が頭打ちなったことを各所で耳にするようになった一方、フィットネストラッカーは各社その機能と計測精度をまだまだ競っている。
ということで今回もそんなフィットネストラッカーの最適解を見つけるべくHuawei Band 8を購入して一通り使ったからレビューをしていきたい。
ライバル端末のXiaomi Smart Band 8との比較もしてみたから併せて読んでもらえると嬉しい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
Huawei Band 8の特徴
まず、Huawei Band 8の特徴は下記。
- 14日間のバッテリー持ち
- ¥6,800
- 高精度運動心拍数計測
- チャット提携文返信機能
- 音楽&YouTubeコントロール
- スマホアプリ上でのアラーム設定
Huawei Band 8のスペック詳細(Xiaomi Smart Band 8比較)
Huawei Band 8の細かなスペックは下記。参考にライバル端末のXiaomi Smart Band 8と比較する。
Huawei Band 8 | Xiaomi Smart Band 8 | |
バッテリー | 14日 | 16日 |
重さ(バンド含む) | 27g | 27g |
ディスプレイサイズ | 1.47 | 1.62 |
ウィジェットカスタマイズ | △ | ○ |
スマートアラーム | × | ○ |
音楽&YTコントロール | ○ | ○ |
スマホを探す | ○ | ○ |
Gカレンダー連携 | ○ | △ |
耐水 | 50m | 50m |
リモートシャッター | △ | ○ |
価格 | ¥6,800 | ¥5,990 |
Huawei Band 8は2週間のバッテリー持ち、価格6,800円とかなり優秀なんだけど、ウィジェットカスタマイズは一部限られた部分しか編集をすることができないのと、アラーム時間から一定時間内の浅い眠りを検知した時に起こしてくれるスマートアラーム機能は非対応。
後、Xiaomi Smart Band 8はGoogleカレンダーにToDoリストとして登録した予定の通知受信は対応なのに対してHuawei Band 8はToDoリストの予定も受信可能。
ちなみにHuawei Band 8のリモートシャッター機能は連携してるスマホがHuawei製もしくはiPhoneの場合のみ有効という謎仕様。
Huawei Band 8のカクカク角刈りみたいな外観
そんなHuawei Band 8は全体的にカクカクした角刈りみたいな作りになっていて、
本体部分は縦43mm、幅24mm、1.47インチの長方形型。
厚さはと他のフィットネストラッカーと比較すると若干薄めの9mmで、本体右側面にはホームボタン兼機能一覧呼び出しボタン搭載。
本体裏側には磁気充電の接地部分と充電センサーが付いていて、
バンドの取り付けはワンタッチ式。
付属のバンドはライバル端末のXiaomi Smart Band 8と比較するとちょっと長めの設計になっていて、
固定するために2つ穴に通さないといけなくてちょっと面倒。
ちなみに重さはバンド込みで24g。
充電は付属の充電ケーブルを背面に設置すれば45分でフル充電できる。
ここまでが側の説明なんだけど、見た目はXiaomi Smart Band 8の方が好き。俺は。
Huawei Band 8の機能一覧
次にHuawei Band 8に搭載されている機能一覧をみていく。
Huawei Band 8は下記の7パターンの方法でそれぞれの機能を呼び出すことが可能。
- ホーム画面を上から下にスワイプ
- ホーム画面を下から上にスワイプ
- ホーム画面を右から左にスワイプ
- ホーム画面を左から右にスワイプ
- ホーム画面タップ
- 本体右側面のボタンを押下
- 連携スマホ上で操作
1つずつ見ていく。
1.ホーム画面を上から下にスワイプ
ホーム画面を上から下(↓)にスワイプした所にはこれら10個の機能が配置されていて、
- タイマー
- ストップウォッチ
- ディスプレイ5分間オン
- アラーム
- 設定
- 懐中電灯
- スマホを探す
- ディスプレイ明るさ調整
- 通知音オンオフ
- サイレントモード
2.ホーム画面を下から上にスワイプ
ホーム画面を下から上(↓)にスワイプした所には通知欄があって、
3.ホーム画面を右から左にスワイプ
ホーム画面を右から左(←)にスワイプすると「カスタムカード」が配置されていて、ここでは「心拍数、睡眠、活動記録、ストレス、血中酸素」の中から最大4つを登録可能。
4.ホーム画面を左から右にスワイプ
ホーム画面を左から右(→)にスワイプしたところには、天気、スマホで再生中の音楽・YouTube動画、タイマー等の動作中の機能が表示される仕様。
ちなみに表示内容をタップするとタップした部分の詳細が表示される。例として天気部分をタップするとこんな感じで週間天気予報が見れる。
5.ホーム画面タップ
ホーム画面をタップすると活動記録の画面に切り替わって、この画面では上から順に
- スタンディング時間
- 運動時間
- 歩数
の3つの情報が簡易的なグラフとして表示されていて、
そのさらに下ではこれらの情報が閲覧可能。
- 消費カロリー(基礎代謝を省く)
- 移動距離
- 歩数
- 運動時間
- スタンディング時間
6.本体右側面のボタンを押下
本体右側面に配置されているボタンを押すことで呼び出せる機能は下記の全部で18個。
- ワークアウト
- ワークアウト記録
- ワークアウト状態
- 心拍数
- 血中酸素
- 活動記録
- 睡眠
- ストレス
- 呼吸エクササイズ
- 音楽
- 通知
- 天気(1週間)
- ストップウォッチ
- タイマー
- アラーム
- 懐中電灯
- スマホ検索
- 設定
7.連携スマホ上で操作
加えて、連携しているスマホ上から設定できる項目は下記。
- アラーム設定
- メッセージ定型文登録
- トレーニング開始/停止
この中でも「メッセージ時定型文」機能は日本語23文字、アルファベットは36文字までの定型文を最大15個まで登録できて意外と便利。
Huawei Band 8の設定項目一覧
次は設定項目一覧。Huawei Band 8では下記の8項目の設定が可能。
◆ 文字盤
- 常時表示オンオフ
◆ カスタムカード編集
- (心拍数、睡眠、活動記録、ストレス、血中酸素)の中から最大4つを登録可能
◆ ディスプレイと画面の明るさ
- ディスプレイ明るさ調整
- 夜間に明るさを低減(22:00~6:00)
- タップして起動
- スリープ時間の設定(自動, 10, 15, 20秒)
- 画面の点灯(5, 10 ,15 ,20分)
◆ バイブ
- 強い、弱い、オフ
◆ 通知の鳴動制限
- 終日、時間帯指定
◆ スリープモード
- 自動、時間帯指定
◆ PIN
- PINの設定、自動ロック(取り外した時に自動ロック)
◆ 通知
- 画面起動(通知受信時に画面を点灯します)のオンオフ
【運動計測結果】
ここからはHuawei Band 8の運動心拍数計測精度について見ていく。
計測対象にした運動は「ランニング」「サイクリング」「筋トレ」。
ちなみに今回も心拍数比較対象にしたのは心拍数計測デバイスの中で最も計測精度が高いことが分かっている胸巻きバンドの「POLAR H10 N」。
ランニング
Huawei Band 8のグラフが不自然なのは縦横比をPOLAR H10 Nに揃えてるから。
心拍数が高くなってる山が4つある内、Huawei Band 8で最初の山だけ他と妙にズレてるのは、ランニング開始直後俺が端末をいじっていて本体裏側のセンサーが肌に密着しきれてなかったことが理由。
それを抜きにしてもHuawei Band 8の計測結果は全体的にかなり一致してる。
【ランニング計測結果:重ね合わせ】
【ランニング計測結果:Huawei Band 8】
【ランニング計測結果:POLAR H10 N】
サイクリング
サイクリングは自転車のハンドル部分をグリップして手首が若干圧迫される分、ランニングに比べるとフィットネストラッカーの計測結果は胸巻きバンドより精度が落ちやすいんだけど、以前ライバル端末のXiaomi Smart Band 8を計測した時より一致度が高い結果となった。
【サイクリング測定結果:重ね合わせ】
【サイクリング測定結果:Huawei Band 8】
【サイクリング測定結果:POLAR H10 N】
Xiaomi Smart Band 8のサイクリング計測結果は下記。
【Xiaomi Smart Band 8 レビュー】ランナー向け。睡眠計測はイマイチ
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筋トレ
筋トレはサイクリング同様手首部分が圧迫されるから正直あまり期待はしてなかったんだけど、俺がこれまでに使ってきたフィットネストラッカー(Fitbit Inspire 3とXiaomi Smart Band 8)より精度の高い計測結果になって正直驚いてる。
【筋トレ計測結果:重ね合わせ】
【筋トレ測定結果:Huawei Band 8】
【筋トレ測定結果:POLAR H10 N】
Fitbit Inspire 3とXiaomi Smart Band 8の計測結果は下記。
【Fitbit Inspire 3 レビュー】1万円で始める睡眠計測
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【Xiaomi Smart Band 8 レビュー】ランナー向け。睡眠計測はイマイチ
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【睡眠測定結果】
次に睡眠測定結果を見ていきたい。比較するのは高精度の睡眠計測フィットネストラッカーFitbit Inspire 3。
結論から言うとHuawei Band 8の睡眠計測精度はFitbit Inspire 3に若干劣る結果となった。
【睡眠測定結果:重ね合わせ】
【睡眠測定結果:Huawei Band 8】
【睡眠測定結果:Fitbit Inspire 3】
入眠時間・起床時間
まず着目したいのが入眠時間と起床時間。
入眠時間 | 起床時間 | |
Huawei Band 8 | 00:41 | 9:38 |
Fitbit Inspire 3 | 00:38 | 9:51 |
入眠時間はそこまで大きなズレはないんだけど、起床時間は12分ズレた計測結果。
じゃあどっちが正確なのかと言うと、実際に起きた時間は9:38のHuawei Band 8の測定結果。
睡眠ステージ
次に睡眠ステージの測定結果。
両者ともに8時前の覚醒時間は正確に計測されてるんだけど、Fitbit Inspire 3で検知されてる6時台の2回の覚醒はHuawei Band 8だと検知されてない。
どっちが正しいのかなんだけど、実際にこの日6時台に一瞬目が覚めているから睡眠ステージの検知に関してはFitbit Inspire 3の方が正確。
まとめ
ここまでみると、Huawei Band 8はFitbit Inspire 3にそこまで劣ってる印象はないんだけど、別日の測定結果では二度寝が検知されていない日があったりして、Huawei Band 8の睡眠計測精度は安定さに欠ける印象。
【睡眠測定結果:Huawei Band 8】
【睡眠測定結果:Fitbit Inspire 3】
【弱点】中途半端なウイジェットカスタマイズ
ここまでの内容を踏まえて俺はHuawei Band 8をかなり気に入ってるんだけど、唯一の欠点は中途半端にしか編集できないウィジェット。
Huawei Band 8ではホームセンターの上下左右スワイプを含め7箇所から各種機能を呼び出すことができるのは先述した通り。その内、ウィジェットが編集できるのはホーム画面を右から左(←)にスワイプした時に表示されるカスタムカードのみ。
ここでは(心拍数、睡眠、活動記録、ストレス、血中酸素)の中から最大4つを登録可能することが可能なんだけど、個人的にはホーム画面を上から下(↓)にスワイプした時のウィジェットも編集できるようにして欲しかった。
というのもフィットネストラッカーみたいな限られた機能を特定の場面で呼び出して使う端末は、ユーザーが頻繁に使う機能を任意の場所に配置できることで満足度がかなり変わるから、ウィジェットカスタマイズの編集性はかなり重要。
スマートアラーム非対応
加えて、Huawei Band 8はアラームの設定時間から一定時間内の朝居眠りを検知して起こしてくれるスマートアラーム機能が無いのも残念。
総消費カロリー表示にも非対応
消費カロリーに関しては活動を元に消費したカロリーを表示することはできるものの、
基礎代謝を含めた総消費カロリーの表示には非対応。総消費カロリーを数字で認識するのは体型維持の基本「消費カロリー≧摂取カロリー」重要な指標になるからここに非対応なのはちょっと残念。
将来のアップデートで変更されることを祈る。おねげぇHuaweiさん。
【ペアリング】Android版は「HMS Core」のインストールが必要
これはHuawei Band 8をすでに購入した人向けの情報なんだけど、ここで初期設定でのスマホとの連携で俺が戸惑ったことについて触れておきたい。
Huawei製品は米中のゴタゴタの末、Googleからシバきにあったのは既知の情報だと思うけど、その結果Huawei Band 8の初期設定は連携する端末がAndroidの場合、初期設定の手順がちょいとだけ面倒いと言ういい迷惑仕様。
とはいえ、Huawei Band 8の初期設定は付属のリーフレットに記載されている内容を見れば問題なくできるはずなんだけど、俺の場合はなぜか上手くいかなくてサポートに問い合わせた結果、「HMS Core」のインストールが必要とのことだった。
「HMS Core」のインストールについてはリーフレットに記載がされていないから、困ったの俺だけじゃないはずなのに詳細がググっても出てこないのは謎で、俺はもしかしたらHuaweiからシバきに合ったんじゃないかと被害妄想したくなるんだけど、サポートからの返答内容は下のXの投稿に載せておくから、Android端末で初期設定が上手くいない場合は参考にしてほしい。
Huawei製品は米中のゴタゴタの末Googleシバきにあったせいで、Huawei Band 8の初期設定は連携スマホがAndroidだとちと面倒。そんな中付属の説明書に書かれてある手順を試しても上手くいなかったからサポートに問い合わせた結果、どこにも書かれてないHMS Coreについての回答があったからここで共有。 pic.twitter.com/hEznpW2j43
— Yasu@トルマンブログ【薄毛改善&健康ガジェット】 (@TolmanYasu) December 17, 2023
【比較】Huawei Band 8 vs. Xiaomi Smart Band 8
Huawei Band 8とライバル端末Xiaomi Smart Band 8を比較したのが下記。
Huawei Band 8 | Xiaomi Smart Band 8 | |
バッテリー | 14日 | 16日 |
スマートアラーム | × | ○ |
音楽&YTコントロール | ○ | ○ |
スマホを探す | ○ | ○ |
Gカレンダー連携 | ○ | △ |
ウィジェットカスタマイズ | △ | ○ |
メッセージ定型文 | ○ | × |
運動心拍数計測精度 | ★★★★ | ★★★ |
睡眠計測精度 | ★★★ | ★★ |
価格 | ¥6,800 | ¥5,990 |
それぞれの特徴としてはウィジェットのカスタマイズ性は若干劣るけど計測精度に長けているHuawei Band 8とその逆のXiaomi Smart Band 8。
もちろんどっちを選ぶかはユーザーの好みに分かれそうだけど、俺としては計測精度に重きを置きたいのと、Huawei Band 8はウィジェットのカスタマイズ自由度は劣るものの大事な機能はホーム画面上のウィジェットに配置されているのもあって許容範囲。
【Xiaomi Smart Band 8 レビュー】ランナー向け。睡眠計測はイマイチ
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Huawei Band 8 がおすすめな人
結論Huawei Band 8は睡眠計測を最優先にしないのであればおすすめ。
そこで、Huawei Band 8を俺が理想とするスマートトラッカーの条件に当てはめてみるとこんな感じ。
- 高精度睡眠計測:△
- 最低5日間のバッテリー持ち:○
- 1日の総消費カロリー表示:×
- 着信通知:○
- Googleカレンダー連携:○
睡眠計測精度と消費カロリーに関しては先述した通り。
とはいえ1日の消費カロリー表示はそこまで重要視しない人もいることを踏まえると、Huawei Band 8はある程度のレベルで睡眠計測ができれば良いと考える人にはおすすめ。
睡眠計測精度がFitbit並に向上すればガチヘルスオタからも一目置かれる端末になることは間違いなさそう。
ちなみに、このブログでは「健康管理ガジェット」と「薄毛治療」について取り扱っていて、それぞれはカテゴリページでまとめています。(➡️健康管理ガジェット)(➡️薄毛改善)
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